印鑑社会の歴史

インターネットやスマホの普及に伴い、印刷の書類や伝票などはあまり必要がなくなってきているようにいわれています。では書類はこのまま無くなってしまうのかというと、世界的にみてもそうはならないでしょうし、日本は特に無くならないでしょう。ニュースなどで重要な条約などを交わすさいは、調印者(その条約の責任者)がお互いに直筆でサインをしています。世界的には重要な書類には直筆でサインを行います。サインは同じ名前であっても、個人により違いがあります。クセが出やすく、科学的筆跡鑑定がない時代であってもその人だと、判断がつきやすかったのです。

日本最古の印鑑は「漢委奴国王」の金印ですが、その当時は文字が普及していませんでしたので、実際に使われていたかどうかは懐疑的だという意見もあります。本格的に使われるようになったのは、701年の大宝律令の制定で官印が導入されてからと言われており、一時花印にとってかわられますが、僧侶たちの書画に使われるようになり再び普及していき、武家社会では文書の署名の簡素化という意味で使われるようになります。江戸時代になると公文書だけでなく私文書にも印を押す風習が広がり、この当時印鑑登録の元祖といえる印鑑帳が作られました。この時代印鑑は命の次に大切なものと扱われ、財産を保証するものとされていました。サインではなく印鑑を大切にする文化は、この時代に確立されたのです。ではなぜ手彫り印鑑が必要なのか?次の項は他の印鑑との違いについて記していきましょう。